Coincheckでビットコインの自動トレードをしてみよう(bot開発Python版)

誰でもできる自動売買

仮想通貨の自動売買やシステムトレードを聞くと「なんだか難しそう・・・」と尻込みしてしまいませんか?

しかし、実はやってみると意外と簡単で「メールの設定をするようなもの」です。プログラミングのコードはこの記事に書いてあるので、それをコピペするだけでOK。わからないことはYahoo知恵袋で聞きましょう!

手動トレードにはリスクがある

仮想通貨は値動きが非常に速いため、買いたい価格になったとき、トレンドが転換したときなどに手動で売買をしようとしても間に合わない!という事象がよく起こります。そうして思ったより高く買ってしまったり、安く売ってしま足りするリスクがあります。

また、まだ下げるかもしれない、まだ上がるかもしれないという心理的なプレッシャーにより、適切なタイミングで売買をすることが出来ず、結果的に損をしてしまうかもしれません。

人間は損を回避しようとして結果的に期待値の低い行動をしてしまう、という心理をご存じですか?
これは「プロスペクト理論」と言われています。こういった感情に流されず、もっとも期待値の高いところで取引を行うために自動売買を積極的に取り入れると勝率が上がるかもしれません。

アメリカ屈指の金融街、ウォールストレートで敏腕のトレーダー達が一斉にAI・人工知能にとってかわられてしまったという話を聞いたことがある方もいるかもしれません。全世界の人間たちのなかで最も優れた専門家のトレーダーですら、AIの取引成績には勝てなかったのです。

自分にはスペシャルな取引センスがある、と信じて手動取引をすることも悪くはないかもしれませんが、客観的にはそうでないことの方が多いでしょう。

では、自動売買をやってみましょう

今回はコインチェックでビットコインのシステムトレードをやってみようと思います。
最近のWEBサービスはユーザーがもっと便利にサービスを使えるように、API(アプリケーションプログラミングインタフェース)というものを公開してくれています。

APIとは、端的に言えばプログラムを使って自動取引する機能を公開するから、自由に使っていいよ。ということです。公式で認められているため、自分のパソコンや、自分が管理しているサーバーから、仮想通貨取引所のAPIへ接続して自動売買することは全く怪しいことではありません。

また、APIで出来ることは限られていますので、自分の個人情報が流出したり、残高を他人に取られたりするようなリスクはありません。そういったことが発生した場合には、取引所の重大な過失(不具合)であるため、保障されることがあるでしょう。

1.APIキーを取得しよう

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インチェックのウォレット画面「設定」からAPIキーを選ぶと上記のような画面になります。

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新たにAPIキーを追加するボタンを押しましょう。
するとAPIでやることを選択する画面になります。自動取引したい項目のチェックボックスにチェックをいれましょう。そしてAPIキーを取得出来たら、絶対に他人には見せないようにしてください。

このAPIキーがあれば、他人があなたのアカウントを使って自由に取引をしたり、残高を送金することが出来てしまいます。

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続いてAPIに付与する権限を選択します。
自動売買をするAPIと、出金をするAPIは分けた方がセキュリティ的には安心です。

これで、APIキーとシークレットキーが発行されました。

<改めて注意!>

APIキーとシークレットキーは絶対に他人に漏らさないようにしましょう。
万が一、漏れてしまったら、あなたの資産は全て奪われたと考えてよいでしょう!

2.開発環境を準備しよう

ここは以前書いた記事を参考にお願いします。

Monacoin(モナーコイン)の自動取引botでトレードしてみようーその1(ZaifでPython使用 MAC版)

3.HTTPリクエストを簡易に扱うライブラリを作りましょう

開発環境に「coincheckApi.py」というファイル名で以下のソースファイルを作成します。

————–

# -*- coding: utf-8 -*-

import json
import requests
import time
import hmac
import hashlib

class ApiCall:

    def __init__(self,api_key,api_secret,api_endpoint):
        self.api_key = api_key
        self.api_secret = api_secret
        self.api_endpoint = api_endpoint

    def get_api_call(self,path):
        if path == '/api/order_books':
            timestamp = str(int(time.time()) + 86401)
        elif path == '/api/trades':
            timestamp = str(int(time.time()) + 86402)
        elif path == '/api/exchange/leverage/positions':
            timestamp = str(int(time.time()) + 86403)

        text = timestamp + self.api_endpoint + path
        sign = hmac.new(bytes(self.api_secret.encode('ascii')), bytes(text.encode('ascii')), hashlib.sha256).hexdigest()
        request_data=requests.get(
            self.api_endpoint+path
            ,headers = {
            'ACCESS-KEY': self.api_key,
            'ACCESS-NONCE': timestamp,
            'ACCESS-SIGNATURE': sign,
            'Content-Type': 'application/json'
        })
        return request_data


    def post_api_call(self,path,body):
        body = json.dumps(body)
        if path == '/api/exchange/orders':
            timestamp = str(int(time.time()) + 86404)
        else :
            timestamp = str(int(time.time()) + 86405)

        text = timestamp + self.api_endpoint + path + body
        sign = hmac.new(bytes(self.api_secret.encode('ascii')), bytes(text.encode('ascii')), hashlib.sha256).hexdigest()
        request_data=requests.post(
            self.api_endpoint+path
            ,data= body
            ,headers = {
            'ACCESS-KEY': self.api_key,
            'ACCESS-NONCE': timestamp,
            'ACCESS-SIGNATURE': sign,
            'Content-Type': 'application/json'
        })
        return request_data

————–

4.APIキーとシークレットキーは別ファイルに保存

「cc_keys.json」という名前でjsonファイルを作り、発行したAPIキーとシークレットキーを切り出しておきましょう。ソースコード中にAPIキーとシークレットキーを直書きしておくと、コードを公開した際に漏れてしまうなど、危険があります!

————–

{
    "key": "xxxxxxxxxxxxxxx",
    "secret": "yyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyy",
 }

————-

<繰り返し注意!>

APIキーとシークレットキーは絶対に漏らさないように!

5.いざ、取引の要となるプログラムを書きましょう!

以下「main.py」のサンプルコードを置いておきます。

1万円分のBTCを成行で買うだけのコードです。

———-

# -*- coding: utf-8 -*-

import json
from pprint import pprint  # 表示用(jsonをきれいに表示してくれる)
import coincheckApi

cc_keys_json = open('cc_keys.json', 'r')
cc_keys = json.load(cc_keys_json)

api_endpoint = 'https://coincheck.com'
order_path = '/api/exchange/orders'

if __name__ == '__main__':

    api = coincheckApi.ApiCall(cc_keys["key"], cc_keys["secret"], api_endpoint)
    action = "market_buy"
    body = {
        "pair": "btc_jpy",
        "order_type": action,
        "market_buy_amount": 10000
    }

    try:
        result = api.post_api_call(order_path, body).json()
        if result["success"] != True:
            pprint(result)

    except Exception as e:
        print(e)

———-

6.アルゴリズムを変えてみよう

action = “market_buy”が「買う」という行動を表しています。ここを修正することで、売ることもできます。
また市場の価格を参照して、いくらになったら買う、いくらになったら売る、ということもできます。コインチェックが公開しているAPIマニュアルに設定方法が記載されているため、参考にしてみましょう!

7.自動売買で勝利するには回線速度が超重要

システムトレードで勝利するためには、アルゴリズムは最も重要なのは言うまでもありませんが、botを動かす環境によって勝率が大きく変わってきます。

本気で勝つbot開発に挑むなら、環境整備もぜひ始めておきましょう!

・ネット遅延を減らす

今はほとんどの方が光回線でインターネットに接続していると思いますが、最もアクセス速度が早く安定しているのは「NURO 光」です。自宅のPCを利用してbotトレードするならば、インターネット環境の速度アップは必須です。

あとはエントリーのタイミングを考えて、プログラミングしていきましょう!ここからが本当の勝負です!一緒に頑張りましょう!

では!